免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)
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免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)とは
ポテリジオは抗CCR4抗体薬で、制御性T細胞の表面に発現している、CCR4というタンパク質をターゲットとして働きます。
ポテリジオが付着した制御性T細胞は排除されます。制御性T細胞を排除することで抗腫瘍免疫応答を活性化させます。
CCR4とは
CCR4とは、CD4陽性T細胞のうち、Th2および制御性T細胞上に発現しているケモカインレセプターです。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の効果
CCR4が一部のヒト制御性T細胞(免疫にブレーキをかける役割のある細胞)上に選択的に発現しており、ポテリジオを投与することによってCCR4陽性細胞を除去し、活性化した制御性T細胞が選択的に除去されることがわかっています。
治療による効果は、投与直後より速やかに出始めます。
効果持続期間については、投与サイクルや投与量によっても異なります。詳しくはカウンセリング時に医師にお問い合わせください。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)が適している人
成人T細胞白血病リンパ腫(ATL)、末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、皮膚T細胞性リンパ腫(CTCL)
上記の疾患では、腫瘍細胞の表面にCCR4が高頻度に発現していることが知られており、治療効果が望める場合があります。
また、当院ではTreg(制御性T細胞)の値が高値である場合、治療効果を期待して投与する場合があります。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の実施が難しい人
・感染症を合併している患者さま(好中球減少により感染症が増悪するおそれがあります。)
・心機能障害のある患者またはその既往歴のある患者さま
・重篤な骨髄機能低下のある患者さま
・肝炎ウイルス、結核等の感染または既往を有する患者さま
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の副作用
後ほど図を挿入予定
例:https://medical.kyowakirin.co.jp/hematonco/leaf/pot001.pdf
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)にかかる期間
2~3週間おきに4~6回程度を目安としています。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の費用
¥330,000(税込)
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の流れ:治療計画
①カウンセリング予約
予約センター(03-3222-1088)までご連絡を頂き、カウンセリング日を決定いたします。
お電話にて持ち物や資料等のご案内をさせて頂きます。
②診察
初回カウンセリングは30分~1時間程度かけて行います。
ご病気や体調面などの詳細を伺いながら検査の実施が必要であればご提案させていただきます。
③プレシジョン検査
Treg(制御性T細胞)の値を見るためにプレシジョン検査を行います。
検査のために患者さまの血液を10~20ml程度採取させていただきます。
④結果説明
プレシジョン検査の結果をご説明致します。結果に基づいて治療をご提案させていただきます。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の流れ:治療の実際
①カウンセリング
治療当日の体調をカウンセリングにて確認させていただきます。
②バイタルサイン測定
治療前に、体温、血圧、脈拍、酸素の値を測定し異常の有無を確認します。
②前投薬
治療室(個室ベッド)に移動し、点滴の30分前に抗アレルギー薬を投与致します。
③ポテリジオ開始
抗アレルギー薬投与後、ポテリジオの点滴を開始します。
副作用症状の有無を確認しながら、2時間程度かけて点滴投与致します。
免疫抑制細胞除去療法(ポテリジオ)の注意点
- 治療後、特に活動制限はございません。
- 治療予定日のカウンセリングで副作用の程度ご体調を確認させていただき、状態によっては治療を中止、延期させて頂く場合がございます。
- 副作用リスクのある治療ですので、基本的には治療後に体調管理目的で入院できるバックベッド(かかりつけor紹介)が必要となります。