追加遺伝子変異解析
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追加遺伝子変異解析とは
追加遺伝子変異解析とは、ネオアンチゲン解析だけでは明らかにされていない遺伝子情報をさらに詳しく調べる検査です。
詳しく調べることによって、ネオアンチゲン解析では見つからなかったネオアンチゲン候補が見つかる可能性や、遺伝情報に基づいたその人に合う薬剤が見つかる可能性など、治療の選択肢を広げることができます。
ネオアンチゲン解析とは
ネオアンチゲン解析では、[①正常細胞②生検や手術で得た検体]の双方を比較して、患者さま個人のがん細胞だけに発現している遺伝情報を明らかにすることができます。
がん細胞に特異的に発現している抗原(目印)の情報を用いることで、患者さま限定のがん細胞だけを標的にしたワクチン治療を行うことができます。
遺伝子変異解析の方法
腫瘍部位の組織(手術・生検)と、正常な細胞(自身の血液)での遺伝子情報を比較し、腫瘍細胞における遺伝子変異数、アミノ酸置換変異数、DNAミスマッチ遺伝子変異の有無、遺伝子変異に伴う薬剤候補を解析します。
(例:EZH2遺伝子変異、EGFR遺伝子変異、ras遺伝子変異等)
- 腫瘍組織と血液を用いてネオアンチゲン解析を行った後に、追加で解析を申し込む
上記の2通りが可能です。検査申込後、結果が出るまでに1か月程度を要します。
追加遺伝子変異解析の種類
挿入・欠失変異の解析
ネオアンチゲン解析では明らかにされていない遺伝子変異の種類を追加で調べます。
ネオアンチゲン解析よりも幅広く解析することでネオアンチゲン候補がより多く見つかる可能性があります。
挿入・欠失変異の解析が適している人
・遺伝子情報に基づいた治療をご希望される方。
・抗がん剤だけではなく治療の選択肢をさらに広げたい方。
・ネオアンチゲン解析を行った後、さらに範囲を広げて解析を希望される方。
・ネオアンチゲン解析を始める段階で、最初から幅の広い範囲で解析を希望される方。
HLAクラスⅡ拘束性の解析
ヘルパーT細胞(がんを直接攻撃するキラーT細胞を活性する役割)を誘導するネオアンチゲンを予測します。
HLAクラスⅡ拘束性の解析が適している人
・遺伝子情報に基づいた治療をご希望される方。
・抗がん剤だけではなく治療の選択肢をさらに広げたい方。
・ネオアンチゲン解析を行った後、さらに範囲を広げて解析を希望される方。
・ネオアンチゲン解析を始める段階で、最初から幅の広い範囲で解析を希望される方。
遺伝子変異解析
DNAミスマッチ修復遺伝子変異(DNAを修復する遺伝子の異常)の情報や、見つかった遺伝子変異に適応する分子標的薬候補を探索します。
分子標的薬とは、従来の抗がん剤とは異なり病気の原因に関わる特定の分子だけを選んで攻撃するという特徴があります。より体に負担の少ない治療が可能です。
遺伝子変異解析が適している人
・遺伝子情報に基づいた治療をご希望される方。
・抗がん剤だけではなく治療の選択肢をさらに広げたいとお考えの方。
遺伝子発現解析
オンコアンチゲンおよび免疫に関連する分子の遺伝子発現量を解析します。
オンコアンチゲンとは、同じがん種の方が持っている「共通型」の抗原のことを言います。共通型のがん抗原が発現しているか解析し、オンコアンチゲンを基に作成されたオンコペプチドワクチン(人工ワクチン)の有効性を予測します。
また、免疫関連分子の遺伝子発現量により、免疫チェックポイント阻害薬の有効性を予測します。
遺伝子発現解析が適している人
・遺伝子情報に基づいた治療をご希望される方。
・抗がん剤だけではなく治療の選択肢をさらに広げたい方。
・ネオアンチゲン解析を行った後、さらに範囲を広げて解析を希望される方。
・ネオアンチゲン解析を始める段階で、最初から幅の広い範囲で解析を希望される方。
追加遺伝子変異解析の流れ
1)ネオアンチゲン解析をすでに行っている方
①カウンセリング予約
予約センター(03-3222-1088)までご連絡を頂き、カウンセリング日を決定いたします。
お電話にて持ち物や資料等のご案内をさせて頂きます。
②診察
30分~1時間程度かけてカウンセリングを行います。
ご病気や体調面などの詳細を伺いながら検査の実施が必要であればご提案させていただきます。
③検査申込
すでにネオアンチゲンの解析を行っている方は検査申込にて解析を開始することができます。
結果が出るまでに1か月程度を要します。
④検査結果返却
検査結果が出ましたら、再度カウンセリングを実施します。
結果をもとに個人に合わせた治療プランをご提案させていただきます。
2)ネオアンチゲン解析と一緒に追加遺伝子解析を行う/追加遺伝子解析のみ行う方
①カウンセリング予約
予約センター(03-3222-1088)までご連絡を頂き、カウンセリング日を決定いたします。
お電話にて持ち物や資料等のご案内をさせて頂きます。
②診察
30分~1時間程度かけてカウンセリングを行います。
ご病気や体調面などの詳細を伺いながら検査の実施が必要であればご提案させていただきます。
③腫瘍検体の請求・採血
検査の実施が決まった場合、検査に必要な腫瘍検体の請求を行います。
手術・もしくは生検を行った医療機関へ、当院より診療情報提供書を作成して請求、もしくは患者さま自身にて請求して頂きます。
また、腫瘍検体と比較をするサンプルとして、2cc程度の採血をさせて頂きます。
④検査申込・検査料金お支払い
腫瘍検体を受け取り次第、検査申込と検査料金のお支払いをして頂きます。
結果が出るまでに1か月程度要します。
⑤検査結果返却
検査結果が出ましたら、再度カウンセリングを実施します。
結果をもとに個人に合わせた治療プランをご提案させていただきます。
追加遺伝子変異解析の費用
がん遺伝子総合解析 ¥968,000(税込)
追加遺伝子変異解析を受ける場合の注意点・リスク
<採血をする場合>
採血に伴い末梢神経損傷のリスクがございます。
また、抗凝固薬内服中の方は血液が止まりにくく止血不良になる恐れがありますので、注意しながら採血をさせて頂きます。
腫瘍検体中にがん細胞が少なかった場合、解析ができない場合がございます。
また、薬剤やがんワクチンの選定など、該当候補が見つからない場合がございます。