がんの自然死(アポトーシス)について(4)アポトーシスを左右するカスパーゼとは?(後編)

前回、細胞のアポトーシスにはカスパーゼという酵素の活性化が必要だという話をしました。
この点に着目してカスパーゼ活性をコントロールする薬の研究・開発も進んでいます。

その一つがカスパーゼ活性を抑える薬(カスパーゼ阻害剤)です。

カスパーゼ阻害剤は、肝臓、心筋、腎臓、腸、及び、脳の虚血-再潅流で
引き起こされる損傷に対するアポトーシスを抑制し、これら臓器の機能を保つことが
動物試験で確認されています。

また、外傷性脳障害、筋委縮性側索硬化症、パーキンソン病などにも
カスパーゼ阻害剤が効果あるということが動物実験でわかってきました。

反対に、カスパーゼ活性を促すタイプの抗がん剤の研究・開発も進んでいます。
これについては後に詳しくご説明いたしましょう。

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