がんの発生と食生活は密接にかかわっています。
なかでも、注意が必要なのは「塩分」と「肉の赤身」です。
日本人でもっとも多いがんである胃がんでは、
過剰な塩分がリスク要因であることがわかっています。
漬物や干物、みそ・しょうゆなど塩辛い食事が多い日本では、
ほかの先進国にくらべて胃がんの発生率が高いのです。
また、肉の脂身の摂取によって体内で生じる過酸化脂質が、
心筋梗塞や脳梗塞など血管の病気の原因になるのは
みなさんよくご存じでしょう。
健康のために脂身をひかえ、赤身肉を多く食べている
という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実はこの赤身肉ががんのリスクファクター。
赤身の中のタンパクが窒素と結びついて過酸化窒素となり、
それが遺伝子障害をおこして
がんを発生させる可能性があります。
一方で、野菜・果物の摂取は
胃がんや大腸がん、肺がんなどのリスクを下げてくれます。
塩分をひかえつつ、肉料理を食べる前には
ブロッコリーや大豆、キャベツなど
フィトケミカルたっぷりの野菜をとりましょう。