他に治療の方法が無いといわれている方
- 体内に細胞を投与した後の生存期間が⾧い
- 樹状細胞やがんワクチン等の併用に向いている
- 通常1~2週毎
免疫応答を促進することが期待できる治療
近年、免疫細胞治療に用いる細胞は、より幼若で分化していない細胞が適している、という報告が増えています。その理由として、投与してから体内での生存期間が⾧いことや、サイトカインなどの産生能力が高いことなどが考えられています。そこで、プルミエールクリニックでは、培養期間を通常の2週間から1週間に短縮することで、より未分化な細胞状態を保つことができるかどうかを確認しました。結果として、1週間培養では、Early effector T細胞と呼ばれる、未分化な状態のT細胞が多く含まれていました。
この細胞を患者様に投与することで、体内の樹状細胞が活性化され、さらに活性化された樹状細胞が周囲のT細胞を刺激することで細胞障害性T細胞(CTL)への分化を促進し、がんに対する免疫応答を増強することが期待される治療方法です。
がん患者様のうち、次の項目に該当する方が治療の対象となりますが、最終的な実施の適応は医師の診察結果によって判断されます。
採血 | 1回 約22mL |
培養期間 | 約1週間 ※個々の治療内容により培養法や日数が異なります |
投与方法 | 点滴(または注射) |
投与間隔 | 1~2週間に一度 |
投与期間 | 3か月を1クールとして、病状に応じて継続します |
培養費+最終調整費 1回あたり | 363,000円 |
◆状態によって1クール6~12回 (初診カウンセリング、検査など諸費用を含む) |
約2,215,000~4,400,000円 |
※その他治療との組み合わせについて、詳しくはカウンセリングにて医師にご相談下さい。
複数のペプチドワクチンで刺激した特異的キラーリンパ球を誘導することにより、さまざまな顔を持つがん組織への対応を可能にしています。威力とスピード性を兼ね備えた免疫細胞療法の新システムです。
従来の混合型リンパ球療法は、体への負担が少ないという特徴を持ち合せていますが、少なくとも2~3ヶ月の治療期間を要します。超特異的リンパ球群連射療法は、素早くターゲットへの焦点(抗体)が定まるので、2~3ヶ月も治療効果の評価が待てない状況にある方におすすめしたい治療法です。
樹状細胞に3~4種のペプチドワクチンによって刺激を与え、NK細胞を加えることで、腫瘍抗原を提示していないがん細胞に対しても、特異的リンパ球が効果を発揮できるようプログラムされています。2~4週間後には画像診断や腫瘍マーカーなどによる効果判定が可能です。
採血 | 1回 約22mL~44mL |
リンパ球培養期間 | 約2週間 (個々の治療内容により培養法や日数が異なります) |
活性化リンパ球投与法 | 1回2種(NK系1バック、CLT系1バック) 点滴 |
超高密度NK細胞療法は、分子生物学的新手法による最新の免疫細胞治療です。従来型のNK細胞療法に比べ、抗がん酵素や抗がん免疫物質をより強力に活性化させて、がんの殺傷能力を高めたいわば“スーパーNK細胞療法”です。
体内のNK細胞が持つ抗がん物質(抗がん酵素やインターフェロン)を分子レベルで超高密度に培養し、NK細胞を豊富に増産し活性化させます。これを点滴で体内に戻すことにより強い抗がん力を発揮します。
この免疫療法を行うにあたって、樹状細胞の補助力や良性の免疫物質などが不足していると十分な治療効果が得られない場合があります。当院では、超高密度NK細胞療法を行う前に、免疫解析検査で樹状細胞の働きやNK細胞物質の量を正確に調べた上で治療を行うことをおすすめしています。
また、この療法は超高濃度ビタミンC点滴との相性がよく、抗がん力の相乗効果が期待できます。
NK細胞はもともと即効性と攻撃性があり、細胞中にあるITIM(抑制性受容体)によって正常な細胞は攻撃しないが、糖鎖(がんの糖質)によってがんを察知すると、ITAM(活性化受容体)を刺激してがんを攻撃し始める。
抗がん酵素を強力に活性化する事で、がんの殺傷能力を高めたスーパーNK細胞は極めて強力で即効性のある抗がん力を発揮する。
採血 | 1回 約22mL |
リンパ球培養期間 | 約2週間( 個々の治療内容により培養法や日数が異なります) |
特殊型リンパ球投与法 | 点滴 |
特殊型リンパ球療法(NK+α)は、混合型リンパ球療法の培養法をベースに、実行部隊となるNK細胞を強化培養し、NK細胞をサポートする他のリンパ球を合わせた抗がん力の高い治療法です。
基本型のリンパ球療法では4種の免疫チーム(NK-T細胞、NK細胞、キラーT細胞、ヘルパー細胞)でがんを攻撃しますが、特殊型リンパ球療法の場合は、攻撃力のあるNK細胞とキラーT細胞をより強化させて陣形を整えています。培養の際には、インターフェロンなどの免疫物質の産生能力を高め、パーフォリン、グランザイムBといった抗がん酵素をリンパ球に豊富に持たせるよう特別な免疫物質を培養液に組み入れ、電離作用を用いた物理的な刺激を与えるなどの工夫を行っています。
より強い抗がん力を必要としている方、たとえば、抗がん剤の効き目が悪くなっている、放射線治療では根治が難しいとされる場合などに適しています。
採血 | 1回 約22mL |
リンパ球培養期間 | 約2週間( 個々の治療内容により培養法や日数が異なります) |
特殊型リンパ球投与法 | 点滴 |
混合型リンパ球療法は、院長星野がNIH(米国国立衛生研究所)在籍時代に研究した免疫システム全体を改善するアメリカ式の免疫治療を、日本で学んだリンパ球療法をもとに完成させた免疫細胞療法です。このリンパ球療法がすべての基本となっています。
リンパ球療法は、採血によって体内から弱ったリンパ球を取り出し、培養によって十分な抗がん力を増強し、改良・活性化したものを再び体内に戻し、がんと闘わせるという基本的な免疫細胞療法です。この時、できるだけ質の高い活性化リンパ球を作ることが治療成功の鍵となります。患者さまから採取した血液から、研究員の手作業でリンパ球培養を行います。
当院の混合型リンパ球療法は、主力となる4つの免疫細胞をバランスよく増強し、殺がん力が高く、免疫力の強い、高品質の活性化リンパ球を提供しています。
採血 | 1回 約22mL |
リンパ球培養期間 | 約2週間( 個々の治療内容により培養法や日数が異なります) |
混合型リンパ球投与法 | 点滴 |
一般的に、抗がん剤は投与後から6ヶ月ほどで効力が低下することがあります。これは、耐性の出現とがん細胞の休止期における抗がん剤の効力の低下が原因です。
活動期のがんは、抗がん剤が入りやすく抗がん効力を得られますが、がんが休止期に入ると、細胞の殻が閉じられて抗がん剤が入りにくい状態になります。抗がん剤を長期投与した場合もMDRI(抗がん剤を排出する遺伝子)が活発になって効果が期待できなくなり、抗がん剤の種類を変えても、ひとつの抗がん剤で耐性ができていることが多く、結果的に治療法が尽きてしまう状態に陥るのです。