プルミエールクリニック付属研究所 Astron Institute
18:06 - 医療開発
11:02 - 細胞医療
細胞医療について
最新の活性化リンパ球療法や樹状細胞療法のための多種類の細胞培養を医師の管理のもと、熟練した研究員により徹底した安全管理が行われています。
各種細胞治療の培養工程
採血各種細胞治療に適切な細胞の培養を受けるには、ご本人の血液20~80mlを採血し、抗凝固剤を加えて付属研究所へ搬送します。
採取した細胞の培養研究所に運ばれた血液から必要な細胞を取り出すために、血液を試験管内でファイコール溶液に重層し遠心分離します。すると赤血球層と単核球層とをきれいに分離することができます。単核球層にはリンパ球や樹状細胞の基となる細胞などが含まれていますので、単核球層のみを取り出して培養を開始します。
リンパ球系細胞の場合は約14日(個人差あり)、樹状細胞の場合は約7日間(個人差あり)をかけ、いずれも複数のサイトカインを添加した培養液によって、それぞれの細胞を培養します。
細胞の発育状態のチェック細胞の発育状態は顕微鏡で確認し、発育状態に応じて培養液を交換または追加します。
培養によって活性化されたリンパ球はインターフェロンガンマを高産生し、がん細胞と闘える強い活性を持ったクラスターに、樹状細胞は抗原提示能力を持った細胞に生まれ変わります。
バッグ培養リンパ球の場合は、増殖したらフラスコからスケールアップして、バッグ培養を行います。
安全性試験活性化した細胞に細菌などの混入が無いか検査によって確認します。
無菌試験に加え、日本薬局方に基づくエンドトキシン試験法を実施しています。
確認完了活性化した細胞は安全性試験を行った後、点滴バッグまたは注射シリンジにつめられ患者さまのもとへ運ばれます。
11:02 - 医療開発
医療開発について
Astron Institute では、新しい免疫細胞療法の開発を目指しております。近年の画期的な研究技術の開発や国内外の先駆的な研究者によるがん研究によって、がん化の原因や再発、転移のしくみなど、実にさまざまなことが明らかになってまいりました。しかしながら、全てのがんを根治するまでに至っておりません。
がん細胞、がん組織、とひとくちに申しましても、個人の体内環境、すなわち、がん環境はそれぞれに異なります。お一人おひとりの患者さまに最適な治療効果を得ていただくためには、その方の状態を正しく把握することが重要だと考えます。
そのためには、腫瘍組織や免疫細胞の遺伝子、蛋白の発現を分子生物学的手法によりていねいに解析し、その結果に基づいたテーラーメイド性の高い免疫療法を行うことが必要です。私どもは、より抗がん効果の高い免疫細胞療法を行うべく、独自の治療方法の開発に努めております。
また、将来的にはがんの根治だけでなく、がんで損なわれた組織や、臓器機能の回復、または難治性疾患の治療方法となるような、再生医療の開発を行っていく所存です。
臨床検査技師
臨床培養士
日本癌学会会員/日本再生医療学会会員
2008年 International Vascular Biology Meeting Travel Award受賞
2009年 World Congress on Inflammation, IAIS Poster Award 受賞
東京医科歯科大学 医学部保健衛生学科卒業。東京医科歯科大学大学院ナノメディスン(DNP)講座助教を経て現在に至る。2010年血管再生に関する論文で博士(学術)を取得。同年、プルミエールクリニック付属未来研究所 研究開発部部長。2015年プルミエールクリニック付属研究所の統合によりAstron Institute所長に就任する。