がんとテロメア(10)がん治療応用への可能性Ⅲ

細胞老化を防ぐテロメラーゼ活性が、がんの悪化に深くかかわっていることをお話し
してきました。
このことに着目した新薬・治療法の開発が進んでいます。

(3)ウイルス医薬品について
「テロメライシン(OBP-301)」は、がん細胞で特異的に増殖し、がん細胞を破壊できる
ように遺伝子改変された5型のアデノウイルスです。
ちなみに、5型のアデノウイルス自体は風邪の症状を引き起こすもので、自然界の
空気中にも存在します。

テロメライシンはテロメラーゼ活性の高いがん細胞で特異的に増殖してがん細胞を
溶解させる強い抗がん活性を持つのです。
さらに、正常な細胞の中では増えにくいので、理論上、安全性の高い抗がん剤と
期待されています。

また、放射線治療や化学療法剤との併用で、制がん効果が増すことを期待できることも
明らかになっているのです。
このテロメライシン以外にも、同様なアデノウイルスによる遺伝子治療の研究も進んでいます。

カテゴリー: がんの生命(いのち)   パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です